痛みやしびれの症状は
身体のサインです
特段、日常生活でぶつけたり、捻ったりしたわけでもないのに手足がしびれる、痛みが出るといった症状がみられる場合は、もしかしたら身体がSOSサインを出しているのかもしれません。
原因が分からないと不安になると思いますが、そのほとんどは筋肉や筋膜の緊張に起因するといわれています。
- 首を動かすと痛みが広がり困っている
- 手のしびれの原因が分からなくて不安
- 手足にしびれを感じる
- 身体の内側に異常があるのではないかと心配
痛み・しびれの種類と特徴について
医療機関で検査をしても原因不明とされる首・肩・腕の痛みやしびれの多くは、筋肉や筋膜の緊張によって生じているとされます。
ですが、まれに心疾患などが疑われるケースもあるので、自己判断は禁物です。
手足や身体全体に痛みやしびれが出る場合、いったいどのような原因が考えられるのでしょう。
急性的な症状
◆寝違え
寝違えは本来は病名ではなく俗称になります。
医学的には、頸椎まわりの痛みを総称して「急性疼痛性頸部拘縮(きゅうせいとうつうせいけいぶこうしゅく)」などと呼ばれます。
寝違えの原因の大部分は寝ている間の姿勢にあるといわれています。
枕の高さが合わない、ソファでうたた寝をしている、そのようなときの不自然な頚と頭の位置が、筋肉や関節、神経に負担をかけて発症します。
また、スポーツや重労働などの筋肉疲労による痙攣や、長時間の同一姿勢による筋肉硬直、さらにはストレスや冷えといった原因で発症リスクを上げることもあります。
・症状
起床時に首や腕を動かした際に、首から肩や背中にかけての運動時痛を生じるものが代表的な症状といわれています。
特定の決まった動きをすると痛みが出ることが多いですが、重度の場合は首の動きの制限や安静にしていても痛みがあったり、頭痛や腕にだるさ・しびれが出てきたりすることもあります。
痛みやしびれなどの症状が長期間続く場合、頸椎椎間板ヘルニアや関節リウマチなどの病気の可能性もありますので、なるべく早めに医療機関を受診しましょう。
◆ぎっくり腰
ぎっくり腰は、突然のように痛み出す腰痛のタイプの1つで別名「急性腰痛症」といいます。
急性腰痛症は、重い物を持ち上げる時や、急に腰を捻る動作をした時などに発症します。
腰が急な動きや負荷に耐えられず、何らかの形で支障をきたし、痛みが生じる場合が多いとされています。
ぎっくり腰自体は腰の痛みが生じますが、腰のどの部分が痛むか、原因がどこにあるかは人によって、そのケースによって異なります。
一般的に急性腰痛症で痛めやすい箇所としては、腰椎、背筋や筋膜などで、同時に複数の箇所を痛めることもありますが応急手当または治療の基本は「安静」です。
・症状
ぎっくり腰の症状としては腰の痛みが中心となりますが、程度や感じ方には個人差があるのも特徴のひとつです。
炎症に伴う熱感をもった「じんじんする痛み」「ぴりっと走る痛み」「筋肉がつっぱる感覚」など、いずれも症状が出てしまうと通常の日常生活にも支障をきたします。
発症するまで何ともなかった場合もありますが、腰周辺に疲労感が蓄積していたり、以前から慢性的に腰痛の症状があったなど、発症の背景も人それぞれです。
腰だけでなく、日常的にストレスを感じることで自律神経の調整ができず筋状態の悪化に紐づき、症状につながることもあります。
ぎっくり腰は、発症して数日から1~2週間以内で症状が治まっていく傾向にありますが、まったく改善しない、日増しに痛みが激しくなる場合は、より内部の疾患を疑う必要もあります。
医療機関に足を運ぶことができるようになって、まだ症状が改善されない場合は自己判断せずに直ちに診察を受けましょう。
慢性的な症状
◆椎間板ヘルニア
「椎間板」は骨と骨の間のクッションで、椎間板自体はゼリー状でクッション材の役割を担っています。
椎間板は構造上、線維輪と髄核でできています。
また、椎間板は年齢とともに、椎間板の水分が飛んでき、少しずつその柔軟性を低下させていきます。
椎間板の弾力がなくなると、髄核が線維輪を破って、一部が外に脱出します。
つまりこの一部の物質が脱出するのを「ヘルニア」といいます。
・症状
腰・殿部の症状、ふくらはぎ(外側)の症状、坐骨神経痛(殿部・太ももの裏・ふくらはぎ)がみられやすいとされています。
疼痛性側弯(体を横に曲げて痛みを逃す)になり、動きが悪くなったり重いものを持つと痛みが増強したりします。
◆胸郭出口症候群
胸郭出口症候群は、手がしびれたり、腕に力が入りにくくなる神経の病気の一つで比較的有名な症状です。
脳から伸びる神経が、頸椎から肋骨と鎖骨の間を通り抜け、脇の下を通って腕に向かって行きます。
首から脇の下に抜ける際に神経が圧迫されることで、関連するさまざまな症状が出るのが胸郭出口症候群です。
主な圧迫箇所としては、首の横の筋肉である斜角筋(しゃかくきん)の間、肋骨と鎖骨の間、脇の下になります。
・症状
腕や手のしびれや疼痛、筋力低下がみられることが特徴的な症状です。
急性的に症状がでるよりもゆっくりした経過で出現することが多いです。
また、姿勢や動作によって症状が変動することがあり、腕を上げ続けたり、逆に腕を垂らしていたりすると症状が出ることがあります。
首や肩周囲の疼痛やこりを自覚することがありますが、他の疾患との鑑別が必要なため、症状が長く続くようであれば自己判断せずに医療機関を受診するようにしましょう。
◆梨状筋症候群
お尻に位置する「梨状筋」は、股関節の細かい動き(回旋運動)に関与している筋肉です。
ゴルフや野球など身体を捻る動作の多いスポーツや、中腰での草むしりなどの肉体労働、長時間のデスクワークや長距離の運転などによって発生することが多いとされています。
また、股関節の異常や人工股関節の使用に伴う障害でも、梨状筋症候群を引き起こすことがあります。
・症状
坐骨神経の圧迫により、坐骨神経痛(ざこつしんけいつう)が発症します。
そのため、お尻から太ももの裏側にかけた痛みやしびれ、動かしずらさなど、さまざまな症状がみられます。
痛みやしびれが出た場合の正しい対処法や予防法は?
痛みやしびれは急性的に発生したものも、適切な手当てが遅れると慢性化しやすい症状でもあります。
症状を強く感じたらどのような対処をすればよいのでしょうか。
また痛みやしびれの症状に悩まないために、どのようなことに気をつけて生活するとよいのでしょうか。
痛みやしびれへの対処法・予防法
◆筋肉の柔軟性を保つ
発症の際には関連部分の筋肉や筋膜に緊張が現れることが多いです。
そのために日頃から身体の柔軟性を保つことが重要になります。
お風呂上りなどにストレッチを行い、筋肉や筋膜が硬くならないように心がけましょう。
また、筋肉の状態を良質に保つ意味でも適度な運動で血行を促進することもおすすめです。
◆正しい姿勢を意識する
日常生活での姿勢が悪くなると一部に負荷がかかることになるため、正しい姿勢を意識し生活するようにしましょう。
正しい姿勢とは、横から見たときに耳・肩・胸の中央・大転子・膝・外くるぶしが一直線上にあり、背骨が自然なS字カーブを描いている状態をいいます。
仕事の関係などで中腰などの時間が多い方は、途中にストレッチをして身体を伸ばすようにするとよいでしょう。
◆お風呂で腰を温める
筋肉を柔軟に保つもっとも簡単な方法が、お風呂に浸かって腰をゆっくりと温めることです。
日常的に身体を暖め血行を促進する物理的な効果はもちろんですが、精神的なリラックス効果もあるため自律神経のバランスが整いやすくなります。
◆身体を冷やさない
身体を冷やしてしまうと、血行不良が起こり、筋肉が緊張しやすくなり痛めやすくなります。
夏場であってもクーラーの風に直接当たるようなことは避け、1枚の上からカーディガンなどを羽織るようにしましょう。
腹巻などをしてお腹周りを冷やさないようにすることもおすすめです。
当院の【痛み・しびれ】に対する施術方法
痛みには急性的な痛み、慢性的な痛みがあります。
当院では患者様の状態に合わせて、適切な施術を行い、症状の改善を目指します。
◆急性的な痛み、しびれの施術
寝違えやぎっくり腰など、急な痛みや可動域の制限がある方は、炎症症状が強いです。
そのため、当院ではまずは高周波治療器で炎症を抑える施術を行います。
◆慢性的な痛み、しびれの施術
しびれ(神経痛)の症状で多い疾患としてヘルニア、胸郭出口症候群、梨状筋症候群などが挙げられます。
当院では慢性的な痛みやしびれのある方には、鎮痛効果や血流改善を目的に鍼灸を行います。
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