なぜ肋骨は開いてしまうのか?「動かない背骨」と呼吸の関係
「肋骨が開いている」「反り腰になっている」と言われたことはありませんか?
肋骨が開いていると聞くと、「腹筋が弱いから」「肋骨を締めなければ」と考える方も多いかもしれません。しかし、実は肋骨が開いてしまう原因は、それだけではありません。
大きく関係しているのが、背骨(胸椎)がうまく動かなくなっていることです。
本来、私たちの背骨は、前後に反る・丸めるだけではなく、ひねったり、呼吸に合わせて細かく動いたりしています。特に胸椎の動きが少なくなると、その代わりに身体の別の部分が頑張って動きを補おうとします。
その代表的なものが「肋骨」です。
デスクワークやスマートフォンを見る時間が長いと、背中が丸まり、胸椎が動きにくい姿勢になりやすくなります。すると、身体を起こそうとする際に、背骨ではなく肋骨を前に押し出したり、腰を反ったりすることで姿勢を保とうとします。
さらに、呼吸も関係しています。
胸郭は呼吸のたびに広がったり戻ったりするのが本来の自然な動きです。しかし、胸椎や肋骨周りが硬くなると、呼吸が浅くなったり、首や肩周りの筋肉を使って呼吸を補ったりすることがあります。
こうした状態が続くと、
「胸椎が動かない」
↓
「身体を起こすために肋骨が前に開く」
↓
「肋骨が開いた状態で呼吸する」
↓
「さらに肋骨周りが動きにくくなる」
という“負のループ”が起こりやすくなります。
そのため、肋骨を無理に手で押し込んだり、腹筋運動だけを繰り返したりしても、根本的な改善につながらない場合があります。
大切なのは、肋骨だけを見るのではなく、背骨と呼吸の動きを一緒に整えること。
例えば、胸を大きく広げるだけではなく、背中側にも空気を入れるようなイメージでゆっくり呼吸したり、胸椎を無理なく動かすストレッチを取り入れたりすることもおすすめです。
「肋骨が開いている=悪い姿勢」と決めつけるのではなく、なぜその姿勢になっているのかを考えることが重要です。
当院では、姿勢だけを見るのではなく、背骨・肋骨・呼吸の動きなど身体全体のつながりを確認しながら施術を行っています。
「呼吸が浅い気がする」「背中が硬い」「姿勢を良くしようとしてもすぐ戻ってしまう」などのお悩みがある方は、ぜひ一度ご相談ください。
肋骨だけを無理に締めるのではなく、“動かない背骨”を動かせる身体に戻していくことが、自然な姿勢や呼吸につながる第一歩です。